過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
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62: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/10/18(火) 21:45:37.79 ID:YVZz607w0

ピピピ、と電子音が鳴った。
パスタの茹で時間のタイマーである。

マミが火力を落とし、菜箸でパスタを口に運び、硬さを確認する。

「……うん、上々ね。暁美さん、お皿取ってくれる?」

「ええ、わかったわ」

底が少し深い皿を棚から取り出しながら、ほむらは先程の会話を心中で反芻していた。

この世界には、確かに最悪の絶望は無いかもしれない。
杏子は、確かにゆまを助ける優しさを持っているかもしれない。

けれど。

いくら家族の死を目の当たりにしていても、元々杏子は普通の少女だ。
果たして、さやかの居ない世界に耐えられるのだろうか。

そこまで考えて、自分も元はどこにでもいる根暗な少女だったな、と苦笑した。



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