過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
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81: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/10/22(土) 19:53:52.29 ID:cc4KrkVu0

「まさか、『仕方ねーな、どうにかしてやるよ』なんて言うとでも思ってたのか?」

嘲るような声で杏子は返答する。
けれど、マミには自分が嘲られているように思えなくて。
杏子が、杏子自身を嘲っているように見えて。

「そんな面倒くせーこと勝手にやってな、あたしは意味もない馴れ合いなんてしねーよ」

マミは佐倉さん、と声をかけようとして、やめた。
本当は、面倒くさいなんて思っていないはずなのに。
『馴れ合い』だなんて、自分で言っていて辛いはずなのに。

きっと、もう繰り返したくないのだ。
一度希望を見出してしまって、その上で杏子は失ってしまった。
また失うくらいなら、深く関わらなければいい。

希望なんて最初から無ければ、絶望する必要は無いのだから。

「……私は、信じてるから」

それでも、ただ一言。

「佐倉さんが優しい子だっていうことは知ってるから……ね」

それだけは、言いたかった。



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