過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
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92: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/10/24(月) 22:39:48.54 ID:UqSheG0c0

もきゅもきゅ、という効果音が聞こえそうな食べ方。
件の小動物より小動物らしい少女である。

この食卓に会話は無いが、別に険悪な雰囲気ではない。
話したくないからと、自分が威嚇しているわけでもない。

ただ、ゆまが食べることにいっぱいいっぱいなのだ。
その証拠に、今も喉に食べ物が詰まって、急いで飲み物を流し込んでいる。

「……急がなくていいってーの、特に用も無いしさ」

こくこく、と大きく首を縦に振る。

両親が生きていた時は、こうやって無理に急かされて食べていたのだろうか。
そうだとすれば、気に入らない。

詳しい事情は知らないが、ゆまは自分と違って家族に対する重大な裏切りなどしてはいないはずだ。
それなのに、何の恨みがあって自分の子供をないがしろにしていたのだろう。

ギリ、と無意識に奥歯を強く噛み締めていた。



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