過去ログ - クリームヒルト&西行寺幽々子「ちょっと本気出す」 霊夢「やめなさい」
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11:序章:魔女たちの幻想入り[saga]
2011/10/15(土) 16:57:38.36 ID:nhHZWkYP0

妖夢「分かりました。幽々子さま」

そう言うと、妖夢と呼ばれた従者の女の子は静かに頭を下げる。

幽々子「まあ良いわ、おかげでクリームヒルトちゃんの話をゆっくり聞けたし……ね?」

クリームヒルト「あ、はい!……てぃへへへ」

ウィンクのおまけ付きで呼び掛けられ、私は思わず笑みをこぼす。
魔女として人を呪う存在になったときには考えられない程、私の心は穏やかだった。
身体が軽くなったと言うか、色々なものから解放された、そんな気分だ。

幽々子「漸く笑ってくれたわね……。安心したわ」

クリームヒルト「えっ?」

幽々子「これから幻想郷の一員になる子に辛気くさい顔は似合わないわ」

クリームヒルト「えっ、でも……私は……」

幽々子「言ったでしょう? 幻想郷は外の世界から弾かれた幻が集う最後の受け皿だ、って……
    幻想郷は全てを受け入れるわ……、例えそれが多大な穢れを背負った“魔女”であろうとも……ね」

もっと危険なのが闊歩してるしねぇ……、と茶化すように続ける幽々子さん。

励ますような感じではあったけど、私にはその前の『受け入れる』という言葉の方がが心に重く響く。
拒絶される事はあっても、それだけはありえない、そう思っていたから……

クリームヒルト「てぃへへへ……ぐすっ……あれ? なんでだろ? 嬉しいのに涙が……」

本来なら、こんな感情を二度と持つこともなく消え去る運命だった私。
人に仇なす前に無に帰す事こそが救いだった私。
そんな私に訪れた予想外の救いに、私の心は満たされつつあった。


幽々子「さて、話も一段落ついたところで、クリームヒルトちゃんに相談なんだけど……」

幽々子さんの声に顔を上げると、広げた扇で口許を隠しつつ微笑む幽々子さんの姿が……
その顔は起きたばかりの時と同じどことなく不敵な感じの微笑みで、


幽々子「幻想郷に移り住むにあたって、魔女の皆さんに引っ越しの“ご挨拶”をしてもらおうと思うんだけど……」


幽々子「やってくれるかしら? クリームヒルト・グレートヒェンさん?」


私は幽々子さんの言葉に小さく頷いていた。



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