112:1
2011/11/13(日) 23:26:40.45 ID:x0RYZ4oc0
 (いたっ!) 
  
 程無く、少し離れた場所を駆けるトレインの姿がその視界に収まった。 
  
 予想以上の脚力に驚きつつも、黒子は再び能力を使用する。 
  
 次の瞬間、黒子の身体はトレインの頭上へ。 
  
 死角からの不意打ち。 
  
 重力の助けも借りた攻撃で、相手を蹴り倒し制圧する。 
  
 彼女が描いた青写真は、現実のものとなるはずだった。 
  
 しかし、彼女が次に感じた感触は相手を蹴り倒したものでは無く、その眼前に倒された相手の姿は無い。 
  
 反射的に顔を上げると、その先に少し驚いた様な表情で黒子を見つめるトレインの姿があった。 
  
 踏み出し掛けた足が止まる。 
  
 タイミングも距離も完璧だった。 
  
 が、かわされた。 
  
 完全な死角に空間移動した上で、完全に先を取ったにも関わらず。 
  
 信じ難い現実に、黒子は追撃を躊躇った。 
  
167Res/100.35 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。