29:1[sage]
2011/10/19(水) 23:44:29.49 ID:LfZrfi6K0
「え、えと……」
その剣幕に、頭に花を乗せた少女、初春飾利は引き攣った笑みを浮かべながら、気付かれない様に僅かに身を引いた。
「と、取り敢えず落ち着いて下さい御坂さん。注目の的です……」
「……え?」
恥ずかしそうに俯く初春の言葉を受けて美琴が周囲を見渡すと、なるほど確かにお世辞にも広いとは言えないその喫茶店内に美琴の声は隅々まで響き渡り、店内にいる他の客の視線は全て彼女に注がれている。
「……オホンッ」
気まずさを紛らわすためにワザとらしく大きな咳払いを一つして、さも何事も無かったかの様な自然かつ流麗な動作で美琴は席に座り直した。
「で……どう思う実際。何だか最近特に口煩いのよねあの子。私がチンピラ追っ払ったりなんかすると凄い剣幕なんだから」
「えっと、白井さんはきっと御坂さんの事が心配なんですよ」
初春は、美琴が「あの子」と呼んだ少女、白井黒子の姿を思い浮かべながら少し逡巡して、言葉を選びながら遠慮がちに話した。
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