29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[saga]
2011/10/17(月) 23:22:26.10 ID:qWAlpae2o
ちょっと数時間前のことを思い出してみます。
あの記事の再現が始まってから、私たちは部活を終える時間まで自由を奪われ、操られてしまいました。
やっとあの記事に書かれたお話の落ちまで行ったら、突然ぷつんと身体の力が抜けて、
はずみでいつもの席に座り込んでしまいました。
まるで糸を切られた操り人形みたいに気が抜けてしまって、しばらく誰も動けません。
陽の傾きかかった空の赤は、窓の外からみんなの影を焼き付けるほど濃く色づけています。
夕陽が私たちを捨てられたおもちゃみたいに映すのが、どうしてか気持ち悪くなるほど怖くって。
はっと我に返り、思わず自分の右手を動かしてみます。
ぐー、ぱー、ぐー。
よかった。ちゃんと動く。
自分の手を見てようやくこの身体が私の元に返ってきたのが分かりました。
そんな実感の冷たいしぶきが胸の奥に伝った数秒後。
足下をさらうような恐怖が津波のように押し寄せてきました。
――なあ、今の……なんだ?
誰に聞かせるでもない言葉を最初に発したのは、りっちゃんです。
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