過去ログ - アイリス「さよなら、ジャンポール」
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44:ny[saga]
2011/10/24(月) 21:14:10.54 ID:Ie10TeSW0
○
消える、と『ポルナレフ』が言ってから、彼の気配は本当に消滅した。
統合されたのかどうかは分からないが、大神たちはその言葉を信じるしかなかった。
一年以上に匹敵する長い一日だった。
疲労した身体を何とか立て直し、大神はアイリスの家族に報告を済ませた。
『分かりました』
報告の際、アイリスの母親は言っていた。
自分の娘に起こった悲劇。
そして、幾人もの娘の可能性の出来事を、彼女は『分かりました』と言った。
それ以上のことは何も言わなかった。
悲しんでいるのか、喜んでいるのか分からないままに、彼女との通信を大神は終えた。
終わったんだな、と大神は思った。
これから彼女が、アイリスに起こった出来事を受け止めるまでには、相当の時間が掛かるだろう。
花組も、アイリスも、勿論、大神自身も。
だが、一段落はしたんだな、とそう大神は思った。
部屋に戻った時、マリアが『アイリス』が大神を呼んでいる事を告げた。
二人きりで話がしたいらしい。
どうにか疲弊した身体に喝を入れ、大神はアイリスの部屋に向かった。
『アイリス』は乱れた髪形のまま、ベッドに座って大神を待っていた。
どうにか挨拶をしつつ、大神は『アイリス』の隣に腰を下ろした。
しばらく黙っていたが、彼女は意を決したように大神に呟く。
「よお、隊長さん」
『アイリス』、いや、『ポルナレフ』は手に短刀を持っていた。
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