過去ログ - アイリス「さよなら、ジャンポール」
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6:ny[saga]
2011/10/17(月) 22:33:58.78 ID:kMGjv5NB0
アイリスは少しずつ試すように、高く上昇していった。
このまま、飛び去るのかと思われた。

……だが。
何らかの異変を感じたように、アイリスが自らの頭部を固く押さえつけた。
同時に、地震が止まる。

「……るな。……れは、……が……らう」

高く飛んでいるせいか、声が余り聞こえない。
傍には誰もいないというのに、アイリスは誰かと話しているかのように見えた。

「…………………ッ!!!!!!!!!!」

彼女は何かを叫んだ。帝都が震えるような叫びだった。
衝撃波を感じる。
そして、アイリスの力がふっと抜けたように見え、速い速度で地面に落下していく。
それがあまりに咄嗟のことで、大神はすぐに反応が出来なかった。
気付いて、走り出したときにはもう遅かった。
アイリスのいる場所にとても届かない。
このままでは、アイリスが地面に叩きつけられてしまう。
大神は思わず眼を逸らしそうになった。

だが、その瞬間、見慣れた黒い服がアイリスの下へ滑り込んだ。
影は、しっかりとアイリスを抱きかかえている。
マリアだった。
ほっと大神は胸を撫で下ろしたが、すぐに思い直した。

「何なんだ……。一体……」

思わず呟いていたが、誰も答える者はいなかったし、大神も答えられなかった。
ただ、帝都が突然の大地震に、混乱した姿を見せるだけだった。


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