過去ログ - 召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その33
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936: ◆1otsuV0WFc[sage saga]
2011/11/22(火) 15:26:31.58 ID:Hp4LxFrKo
〜西国の城、神官の部屋〜

神官「……さて」

カツカツカツ

神官はゆっくりと部屋を見渡すと、感慨深い表情で大きく息を吐いた。

天窓から差し込む月明かりは煌々と輝き、神官と王子の頬を照らしている。

自身が長らく世話になった部屋に別れを告げるようじっと目を閉じ、しばし無言で立ち止まる。

既に不必要な物は片付けられ、机上には必要な書類と、今後に向けた各自に対する

遺書が綺麗に整頓されて並んでいた。如何にも神官らしい最後である。

やがて目を開けると、神官は魔方陣の中央にて眠る王子の脇にしゃがみ込み、

その顔を覗き込むと、すやすやと眠る王子の頬をそっと撫でた。

神官「王子、ありがとうございました」

先代より教育係として託され、その全てを見てきた神官。王子との付き合いは兄弟も同然である。

喜怒哀楽を共にし、主従として揺るぎない絆で結ばれた2人の関係は今日終わりを告げる。

神官は笑った、最後まで決して、涙を見せる事はなかった。

そして覆いかぶさるように、神官はそのまま目を閉じると、魔方陣の中へと倒れこんだ。


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