過去ログ - 女騎士「姫の自慰を目撃してしまった」
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21:『Her Knight in Their Nights』 ◆k6VgDYkyGI[saga]
2011/10/21(金) 20:36:54.13 ID:aYv84ioOo
少しして性教育が始まると、自分がどんな大罪を犯していたのかを知った。
自慰は下劣な行為だと教育係が言ってショックだった。
だが、一度快楽の甘味を知った躰は言うことを聞いてくれない。自然と、指は股ぐらに伸びていった。

むしろ、貞淑であることを求められ、実際そうでなければならない筈の自分が、
淫靡な世界に堕ちていることに、背徳的興奮を覚えた、と姫は言った。
そう考える度にいやらしい汁は滴り落ち、指をもっと深くまで入れるようになった、と。

姫の告白は、私が丸一日抱いていた疑問と違和感をあっけなく霧散させた。
そもそもの前提として、「何故」と問うこと自体が間違っていたのであり、
私の思考は、姫が貞淑であるという自身の固定観念により混迷し空転していただけだったのだ。

姫は、「これでも、私を姫と呼んでくれますか」と呟いたが、
その声色は紛れもなく、呼んでほしい、と言っているように聞こえた。

「お言葉ですが、愚問かと存じます、姫様」

あの時の姫の安堵した顔を、私は今でも忘れない。

「私の主は“貞淑”などという目に見えぬ概念ではありません。
 私は姫様ひとりに、姫様だけに仕える一介の騎士。内実が私の拙劣な邪推と異なったとしても、
 その存在がある限り、私は永遠に姫様の忠実なる僕です」
私は、微笑みながら、そう付け加えた。

これから何が起こるのかも知らずに。


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