過去ログ - 女騎士「姫の自慰を目撃してしまった」
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4:『Her Knight in Their Nights』 ◆k6VgDYkyGI[saga]
2011/10/21(金) 19:49:06.54 ID:aYv84ioOo
部屋に再び足を踏み入れると、姫はベッドの中で毛布にくるまっていた。

「姫様」

跪き、呼びかけても返事はなかった。

姫の沈黙が何を語っているのか聞き取るのに、あまり時間はかからなかったと思うが、
その意味に気づいた刹那、私は心臓を拳で殴られたような鈍い痛みを覚えた。
闇の中に放りこまれた私の瞳孔は拡大し、そして、己の愚見と失態を呪った。

姫は恥辱に打ち震え、私に消え去って欲しいと願っているのだ。
自らの痴態を見られた相手に身体を晒すことは、
傷口をさらに剣で切り刻まれる苦痛以外の何物でもないではないか。

従者ならば姫の感情を第一に慮るべきであるのに云々と私は考え、私は急いで立ち上がった。
そして、盛り上がった毛布の塊に非礼を詫びると、そのまま慌てて部屋の外に出た。

廊下は暗く、人の気配もせず、蝋燭の炎が辺りを仄かに照らしているだけだった。
自分の心臓がどくどくと強烈に波打っているのに気づいたのは、その時だ。

私はそこで初めて、自分が、猛烈な混乱の渦中にあることに気づいた。


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