過去ログ - 澪「妖怪リリーちゃん」
1- 20
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/10/22(土) 00:27:36.20 ID:9yuxyDT00

全身を蛇が這いずり回る。

反射的に、刺すような視線の元へ視線が動く。
見てはいけないと、本能が制止をかけるが、それを止めることは敵わなかった。

視線の先には、フラスコなどの実験器具が収納されてある、木製の棚。

半分近く開かれたその扉の隙間から、充血し瞳孔の開いた、凍ったような瞳がこちらを覗き込んでいた。

年期が経ち、茶味がかった包帯が顔を包み込んでおり、その隙間から覗く皮膚は焼け爛れた、赤剥けのどす黒い醜悪なものだった。
所々、焦げ付き、ボサボサとなった灰色の髪が包帯から顔をだしている。

黄味がかり、ギョロっとしたその瞳と目があった瞬間、体の内側を無数の虫が這いまわっているような感覚に襲われた。

矮小な虫たちは、耳の奥へと入り込み、喉を通って肺の周りを這い、律の体を内側から蝕んでいく。

首元には、ヌルッとした蛇の嫌な感触が走り、チロッ…チロッ…と耳元で舌舐めずりをする音が聞こえる。

目の前のモノが、律の瞳をじっと見つめながらニヤリ…と不気味に微笑んだのが包帯越しにも見て取れた。

鼻の奥に腐臭が漂う…

寒気と共に嫌な汗が噴きだした。

律「きゃああっ!!」

律は尻餅をつき、その衝撃で棚からフラスコが数個降り注いだ。

先生「大丈夫か、田井中!?」

紬「りっちゃん、血がっ!」

先生「琴吹、平沢、すぐに保健室に連れて行きなさい!
   秋山は、担任の先生を!」

唯「大丈夫? りっちゃん?」

本人の意思に関わらず、律の体はガクガクと震えていた。

目線が逸れても尚、律の体は内外から蹂躙され続けていく。

律は気を失いそうになりながら、保健室へと運ばれた。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
62Res/69.10 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice