36:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 00:21:54.15 ID:CGXDMCHp0
そこでオーナーが来て、大きなパフェを汀の前に置く。
汀は打って変わって目を輝かせ、動く右手でぎこちなくスプーンを掴んだ。
「いただきます」
「残ったら俺が食うから。ゆっくり食えな」
「うん」
無邪気にアイスクリームとホイップクリームを頬張る汀に、圭介は淡々と言った。
「ま、患者の命を助けることは出来たんだ。上々だよ」
「上々?」
「ああ、上々だ」
「本当に?」
「ああ。本当だ」
圭介は微笑んで、手を伸ばして汀の頬についたクリームを拭った。
「お前は何も考えず、自由に楽しんでればいいんだ。それが、『人を助ける』ことに繋がってるんだから」
「私、あの子のこと助けられたのかな?」
「ああ、助けたよ」
頷いて、圭介は続けた。
「お前は、命を助けたよ」
178Res/185.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。