44:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 00:56:12.73 ID:CGXDMCHp0
「限界か?」
問いかけられ、汀は落ち窪んだ目で言った。
「もう一回行けるよ。もう少しで見つかりそう」
「なら……」
「いや、今日のダイブはこれでお仕舞いだ」
圭介の声を打ち消すようにして声を上げ、そこで大河内が顔を出した。
彼の顔を見て、真っ青だった汀の顔色が少しだけ上気した。
「大河内せんせ!」
嬉しそうに彼女がそう言う。
大河内は朗らかに笑いながら、汀の小さな体を抱き上げた。
そしてその場をくるくると回ってやる。
「久しぶりだなぁ、汀ちゃん」
「せんせ、いつ頃来たの?」
「二回目のダイブの途中から見ていたよ」
「私が吐くとこも?」
圭介が呆れたように息をつき、水道に汀の吐瀉物を流している。
大河内は肩をすくめて、汀を車椅子に戻した。
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