46:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 00:58:05.21 ID:CGXDMCHp0
「私が下まで送っていこう。高畑は看護士を呼んで、患者の移動をさせてくれ」
圭介は一つため息をついて、ベッドに横になっている白髪の壮年男性を、横目で見た。
「分かった。汀、大河内先生に失礼のないようにな」
圭介から汀の車椅子を受け取り、大河内はゆっくりと動かし始めた。
汀は完全に圭介の事を無視し、大河内に、車椅子から取り出した3DSの画面を見せている。
「見て、せんせ。圭介に手伝ってもらって、今度のポケモンも全部集まったよ」
「おおそうか。早いなぁ。さすがは汀ちゃんだ」
「えへへ」
「お寿司でも頼もうか」
「本当? 私も食べる!」
二人を見送り、圭介は施術室の中の計器の一つを覗き込んだ。
そしてその数値を見て、苛立ったように頭をガシガシと掻く。
いつも柔和な表情は、極めて暗かった。
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