56:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 01:21:01.65 ID:CGXDMCHp0
そして首を傾げる。
「誰?」
「覚えてないならいいんだ。今回の患者だ」
興味がなさそうに資料をめくり、しばらく見てから、汀はある一箇所を凝視した。
「ふーん」
と何か納得した様な声を出す。そして圭介に返し、彼女は彼を見上げた。
「それで、いつダイブするの?」
「今日は無理だな。お前の体調が戻り次第、ダイブしてもらいたい」
「いいよ。圭介がそう言うなら」
にっこりと笑って、汀は続けた。
「その人を助けることも、『人を助ける』ことになるんでしょう?」
問いかけられ、圭介は一瞬口をつぐんだ。
しかし彼は、微笑みを返し、頷いた。
「……ああ。そうだよ。お前が、助けるべき患者だよ」
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