70:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 01:32:41.24 ID:CGXDMCHp0
胸倉を掴み上げられ、圭介は、しかし柔和な表情のまま口を開いた。
「自殺病にかかった者は、決して幸福にはなれない。そういう病気なんだ。知ってるだろ?」
「俗説だ」
「じゃあ逆に聞くが、お前はあのまま、死なせてやった方が患者のためになるとでも言いたいのか?」
「…………」
「なぁ大河内」
圭介は大河内の手をゆっくりと下に下ろし、麦茶を飲んでから言った。
「俺達は医者だ」
「…………」
「そしてこの子は、道具だ」
「…………」
「それ以上でも、それ以下でもない」
大河内は少し沈黙してから、小さく言った。
178Res/185.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。