過去ログ - マインドスイーパー
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80:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 21:52:19.36 ID:CGXDMCHp0
3.蜘蛛の城

汀の部屋の隅に、圭介が用意したケージが設置された。
しばらくは安静が必要と判断したので、やはり圭介が動物病院に連れて行き、それから綺麗に洗ってやってから、弱いドライヤーで乾かす。
子猫は大分衰弱していたが、温めたミルクなどを口に運ぶと、貪るように食べた。
体が自由に動かない汀は、猫の世話など出来ない。
ただ、徐々に回復してきて、妙に人懐っこいその猫を自分のベッドで寝かせることが多くなった。
猫も、汀の枕の右脇を定位置と決めたらしく、次第に我が物顔で眠るようになっていった。
数日後、圭介はくしゃみをした汀を、心配そうに見た。
そして言いにくそうに口を開く。

「汀。あまり猫を顔に近づけるな。その毛は、お前には毒だ」

「猫じゃないよ。小白(こはく)だよ」

「小白?」

問いかけられて、汀は頷いた。

「うん。小白」

「何で?」

猫……小白を抱きながら、汀は言った。


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