過去ログ - 唯「だいはーど!」マクレーン「ケイオン?」
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23:唯「だいはーど!」マクレーン「ケイオン?」 [sage saga]
2011/10/23(日) 20:29:03.44 ID:F1u9E/i00
 


〜船内・ブリッジ〜

ジェラルド「ほら、入れ!」ドン

律「いてえな! 押すなよ!」

ジェラルド「座れ! お前もだ! 座れ! おい、イェン。縛るのを手伝ってくれ」

イェン「……ああ」

イェンと呼ばれた東洋人は渋々といった面持ちで、三人の緊縛に手を貸す。
手足を縛られて座る律達の前には、ディスプレイに向かい、キーボードを打つ男の背中があった。
やがて、椅子がクルリと回転し、にこやかな黒人男性の顔がこちらに向けられた。

テオ「ようこそ、お姫様方。歓迎するよ」

澪「あっ、あ、あのコンピュータ担当の…… そんな……」ガクガクブルブル

律「あー腹立つ! こんな悪党と一緒に仕事して気分良くしてたかと思うと、すげー腹立つ!!」

紬「……」ジーッ

ジェラルド「ミスター・テオ。段取りは?」

テオ「ああ、あとはダウンロードだけだ。もうここに用は無い。社長と船長のかけら、それにこのラップトップが
   あれば充分」

ジェラルド「なら、イェンと一緒にコンピュータルームへ移動してくれ」

テオ「わかった」

テオ「それじゃ失礼致します、お姫様方。大人しくしていれば殺しはしないよ」

テオはイェンの先導で操舵室から去り、後には彼女らを連れてきたジェラルド一人が残った。
マシンガンをぶら下げ、視線は常に三人から外さない。

律「はぁ…… 一体、何がどうなってるんだろ…… クリスマスの豪華客船でステージ&クルーズの
  はずだったのに……」

紬「安心して、りっちゃん。きっとマクレーンさんが助けてくれるわ」

律「そもそもあのおっさんのゴタゴタに私達が巻き込まれたようなもんだろ! あのテロリストの
  親玉みたいのが、復讐って言ってたし!」

紬「……その“復讐”って、嘘だと思うの。たぶん」

律「何でわかるんだよ」

紬「あのテオっていう黒人。どこかで見た事があると、ずっと思っていたんだけど」

紬「ナカトミビル占拠事件のハンス・グルーバーの元仲間よ。紹介された名前が違ったし、
  前に見た顔写真が若い時のものだったから気づけなかった……。あの事件から三十年近くも
  経ってるんだから、釈放されていたとしても不思議じゃないわね」

律「ナカトミビルって、あのおっさんが解決した?」

紬「そう。それにあの傭兵のリーダーは、ニューヨーク連続爆破テロ事件のサイモン・グルーバーの元部下。
  この二つの事件には、ある共通点があるの」

律「何だよ、それ」

紬「お金よ。お金目的の単なる泥棒」

律「え……?」

紬「ナカトミビルの時は、世界各地の刑務所に収監されたテロリストの釈放を要求する一方で、
  大金庫にあった6億4000万ドル分の無記名債券を狙ったわ」

紬「そして、サイモン・グルーバーは、ニューヨーク連続爆破テロがマクレーンさんへの復讐と
  思わせておいて、その隙に連邦準備銀行に保管されていた1400億ドル分の金塊を強奪したの」

律「すっげえ…… スケールが違う……」

紬「ハンスの元仲間とサイモンの元部下が手を組んでいる。それとさっきテオが言った『あとはダウンロードだけ』。
  たぶん、ただの復讐じゃない。この船のコンピュータにある何かを狙っているのよ……」


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