過去ログ - 唯「だいはーど!」マクレーン「ケイオン?」
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75:唯「だいはーど!」マクレーン「ケイオン?」[saga sage]
2011/11/20(日) 18:14:34.07 ID:AddMqzQ10
 


〜船内・ボート置き場へ続く廊下〜

そこには壁に手を突き、片足を引きずりながらも前進するマクレーンの姿があった。
連戦に次ぐ連戦の負傷と疲労。銃はキッチンのガス爆発でどこかに行ってしまった。敵がまだ
残っているかもしないというのに。
嫌でも愚痴が口から漏れてしまう。

マクレーン「……ったく、何がクリスマスパーティだ。呼ばれる度に悪党共が湧いてきやがる。
      もう二度と、頼まれたって拝まれたって出てやらねえぞ、クソ」

妻ホリーとの結婚生活。ルーシーやジャックら、子供達の幼い頃。お世辞にも平穏とは言えない、
これまでの人生。
何の脈絡も無く、脳裏に浮かんでは消えていく。

マクレーン「一度でいい。マトモなクリスマスを過ごさせてくれよ……」

そのボソリと呟いた言葉が、聞こえるか聞こえないかのタイミングで、後ろから不意にマクレーンに
話しかける者がいた。

和「ミスター・マクレーン」

それは放課後ティータイムのマネージャーであり、ナカトミの社員でもある真鍋和だった。

マクレーン「ノドカ? なんでこんなとこにいるんだ」

和「クラウスは? 彼はどうなりました?」

彼の質問には答えず、周りを見回しながら、質問を返す。

マクレーン「ああ、アイツなら今頃キッチンでバーベキューになってるよ」

和「そう……」カチャッ

彼女の手には拳銃が握られていた。
人質として拘束され、その後はマクレーンと同じように他の人質を助け出す為に尽力しているはずの、
彼女の手に。
人物と状況のあまりのギャップに、マクレーンは和の行動を理解出来ずにいた。

マクレーン「おい、一体何の真似だ」

和「放課後ティータイム以外の人間に生き残られては困るのよ」

テオ「その通り。ここまでは概ね予定通りだからね」

聞き覚えの無い男の声。
マクレーンが振り返ると、ボート置き場の方から初老の黒人男性が拳銃を構えながら、こちらに歩いてくる。
声には聞き覚えが無かったが、彼の顔貌には何らかの記憶を思い起こさせるものがあった。

マクレーン「てめえは……」

テオ「“ほぼ相討ちに近い形でマクレーンが生き残る”。賭けは君の勝ちだね」

マクレーンを通り過ぎ、和へ近づくと、テオは人差し指と中指に挟んだ100ドル札を彼女へ差し出した。
和は少しも笑わず、それを受け取る。

和「ありがとう、テオ。でも、予定外の事も多かったわ。唯と梓を危険な目に遭わせてしまったし、
  律とムギには怪我までさせてしまった…… 私の不手際で……」

マクレーン「テオ……? そうだ、思い出したぞ。ナカトミビルでアーガイルにブチのめされて
      逮捕された野郎か」

テオ「おいおい、嫌な事を思い出させないでくれよ」

マクレーン「ヘッ、そうか…… グルだったのか、最初から。何もかも…… ヘヘヘッ……」

掌で顔を覆い、気違い染みた調子で笑い出すマクレーン。
壁にもたれかかり、そのままズルズルと廊下に座り込む。

マクレーン「だが、何故だ? 何でこんな事を?」

テオ「僕は美味しい儲け話に乗っただけ。計画の大元はこちらの敏腕美人マネージャーさ」


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