過去ログ - 京介「思えば遠くへ来たもんだ」
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48: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/10/31(月) 00:39:21.85 ID:o3htaoiVo

あやせは俯いたまま押し黙るし、俺も先輩の手前この場をどう取り繕えばいいのか。
そういや、ずっと以前にも今と似たような状況があったっけか。
桐乃のオタク趣味があやせにばれて、二人が仲違いしたあのときの状況にな。
別に俺とあやせがそうだってわけじゃねえけどさ、
あのとき、桐乃がテンパっちまった状況に今の俺が似てるってこと……。

先輩はこの状況をどう思っているのかと見れば、必死で笑いを堪えていやがる。
こうなったら仕方がない、あのときの俺の役回りを先輩に頼むしかねえ。
俺はあやせに気付かれぬように、先輩に目で合図を送った。

案の定先輩は、ここでわたしに振るんですかって顔で驚いていた。
勘弁してください。ここは先輩に頼るしか――

「高坂さんもあやせちゃんも、この場はそれくらいにして、ね……。
 せっかく遊びに来てくれたのに、高坂さんも意地悪なこと言わないでください。
 もしよければ、あやせちゃんはわたしの部屋に泊まってもらってもいいし」

先輩のとりなしは俺の期待どおりだった。
こういう言い方ならあやせも傷つかないし、俺のメンツもどうにか立つってもんだ。

「いや、先輩にそこまで迷惑を掛けるわけにはいかないですよ。
 それに、あやせのことは俺が責任を持たないといけないことですから」

「ねぇあやせちゃん、本当にわたしの部屋に泊まってもいいんだよ。
 だって高坂さんの部屋になんか泊まったら、あやせちゃんの貞操が……
 あっ、でも、あやせちゃんの許しがないと高坂さんは何にも出来ないんでしたっけ」

上手くとりなしてくれたのはありがたいんだけど、
このまま放って置くと今度は先輩が暴走するかもしれねえ。

「うふっ、これ以上言うと高坂さんに怒られそうですね。
 残念ですけど……今日のところは、わたしはおとなしく自分の部屋へ帰ります。
 あやせちゃんも遠慮なんかしないで、いつでも部屋に遊びに来てね」

再びケラケラと笑いながら先輩は自分の部屋へ入っていったんだが……
えっ!? 先輩の部屋って、俺の隣りだったのかよっ!


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