29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)
2011/10/26(水) 12:25:21.29 ID:WLALHzCAO
士郎と蛮のやり取りから一時間後。
歓楽街のバーの一角でその青年はピザを囓っていた。
「オリーブ抜きのピザとストロベリーサンデーは人類の宝だ。腹空かせた悪魔もこれを見せればチップ稼ぎにあくせく働くだろうよ。そう思わねぇか? マスター」
「ふん、それを食ったらとっとと帰るんだな。此処はガキの来る所じゃないんだよ」
店内には十余人ほどの客とマスター、そしてこの赤いコートを纏った青年。
室内の空気は歪な不快感に満ちており、客のぎらついた視線は全てこの青年に向けられていた。
「生憎火遊びが好きなんでな。こんな場所を見つけて素直に家に帰れる性格じゃないのさ」
「ガキにゃあまだ早い世界さ。火傷しても文句垂れるなよ」
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