過去ログ - 淫魔「んふふ」 修道女「闇の気配がする……」
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(沖縄県)
[saga]
2011/11/07(月) 19:43:14.45 ID:TOnmkMFqo
高い位の貴族の子でありながら、修道士は誰にでも優しく誠実で、神と愛と勉学に献身的な青年だった。
修道女は両親こそいないが、まっすぐに育ち、優しさと感謝を忘れない娘だった。
月日はわずかに流れ、互いはさらに惹かれ合う。
修道女「お帰りなさい」
修道士「ただいま、修道女」
修道女「長旅お疲れ様。コンスタンティノープルはどうだった?」
修道士「すごく大きな町だった。異教徒の姿も多かったけどね」
修道女「そう」
修道士「それと今回の旅で……」
修道女「なにかあったの?」
修道士「修道女、わたしはどうしたらいいのかわからなくなってしまった。わたしは神に仕えているのだろうか?」
修道女「何を言っているの? あなたなら、すぐに輔祭になれるだろうし、もっと多くの人の力になれるはず」
修道士「そうではないんだ。輔祭になるべきか、ならないべきか、そこから迷っているんだよ」
修道女「どうして?」
修道士「輔祭になれば、妻をめとれない。しかし還俗すれば、あなたとはいられない……あなたといられない悲しさを、この旅で知ってしまった」
修道女「……そんなこと、言わないで」
修道士「いいや、言わせてくれ、修道女!」
修道女「いや……いやっ……!」
修道士「あなたを……愛しているんだ!」
修道女「……わたしも」
修道士「それなら!」
修道女「触れては……だめ」
修道士「あ……」
修道女「ごめんなさい。でも、うれしい」
修道士「わたしも、思いを伝えられて……どうしたんだい? 胸を押さえて」
修道女「最近、気が高ぶると胸が痛むの」
修道士「そうか……すまない。でも、もう一度だけ言わせてくれ。愛しているよ」
修道女「……ええ、私も」
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