過去ログ - 淫魔「んふふ」 修道女「闇の気配がする……」
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59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(沖縄県)
2011/11/06(日) 14:00:50.57 ID:MJKDne9Zo
淫魔「気持ちいこと、しようよぉ」
修道女「来るな! 絡み捕らえよ! カスミアミ!」

床に手をついた修道女が叫ぶと、薄暗い廊下に白く光る糸が廃墟の蜘蛛の巣のように無数に張り巡らされ、淫魔の身体を絡め取った。

きめ細かな淫魔の肌に、輝く細い糸が食い込む。

淫魔「あんん……いけずう」
修道女「余計な手間は抜きだ!」

修道女が腕を振るうと、白い糸が集まり、淫魔の身体を繭のように包み込む。
糸が身体の表面をほとんど覆い、頭の上にだけ、ほんの少しスキマがある。

修道女は人型の白い糸玉になった淫魔に歩み寄ると、ハンドバッグから小瓶を取り出して栓を抜いた。

淫魔「もう、やめてぇ……せめて男の見てないところでえ……」

人型の糸玉の中で淫魔があえぎ混じりに訴えるが、修道女は答えることなく頭上から聖水を注いだ。

淫魔「ぎゃああああっ! 溶ける! 溶けちゃううう!」

人の形をした糸玉がかすかに震え、頭部から少しずつ赤い色に染まっていく。
赤い水の沸騰が肩からあふれるころには、淫魔の絶叫も途絶え、断末魔のけいれんが、糸玉を震わせた。
赤い水の沸騰は胴の糸のスキマからも流れ、四肢の指先からもしたたり、やがてたれなくなった。
糸も少しのあいだは赤く染まっていたが、すぐに沸騰して気化し、糸はまた白に戻った。

修道女が無言で手を振ると、人型の糸玉はほどけた。
中に淫魔は髪の一筋も残っていない。

修道女「回りくどいことなどせずに、最初からこうしておけば良かった」

バッグに聖水の小瓶を戻し、術を解いて糸を消し、短剣を持ち直して、呆然とする男に修道女は向き直る。
しかし、男が呆然と見ているのが自分ではなく、その後ろであると修道女は気づいた。


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