過去ログ - 上条「なんだこのカード」 SEASON 4
1- 20
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)[sage]
2011/12/01(木) 08:38:51.80 ID:5l/7TzXWo
彼女らにとっても、それは、危険なものだと分かっていた

だから、彼に簡単には近づけない。それは先程生じた衝撃からも、裏付けられた

下手に近づけば、衝撃に巻き込まれて瞬時に塵になってしまう

更に、移動手段が白井の空間移動である以上、彼女を巻き込む訳にはいかないと言うのが、御坂の判断

御坂(だけど、こんなんじゃ何時まで経っても……っ)

そう歯痒く思っていた彼女の願いが通じたのか、先程の衝撃によって彼は見えなくなるほど後方へ吹き飛ばされていった

彼と巨体との間にかなりの距離が開いたのなら、彼女らも遠慮なく近づける

御坂「黒子っ!」

チャンスとばかりに白井に空間移動を促したが

ザッ、と服と砂が擦れる音が聞こえた

その音源の少女、隣の白井は見るからにぐったりとしていて、呼吸が荒く、色も悪い

長距離移動を繰り返し強要しているのだから、良いと言える状況にないのは当然だが

それによって生じた彼女の集中力の限界に加えて、御坂が白井の肌に触れて微小機械から読み取った症状は圧倒的な酸欠だった

フィアンマがただの"破壊するもの"となってしまう前ならば、大気も温度も湿度も、本来のモスクワのものとなるように調節されていた

しかし

"神の国"という巨大な質量が近づく事で、重力に異常が生じ

更に破壊が進むことで施されていた術式効果が徐々に細ってしまって、エベレストよりも高層にあるただの平べったい空間に変化しつつあるのだ

そうなれば、今の浮翌遊モスクワ島はとてもではないが人間が生存していける場所では無くなっていく

御坂「く、黒子っ!?」

当然、そこでは白井黒子も例外ではない

急速な体温低下を示し、更には脈が異常に早くなって呼吸の荒い後輩

このままでは、どう考えても死は間近だ


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
332Res/504.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice