170:以下、あけまして[saga sage]
2012/01/04(水) 02:22:32.94 ID:AiUnSeA3o
土御門はこの場を収めたつもりだったが、まだ現状を把握できていない者が居る。
上条と神裂は何があったのか、何故女は去ったのか、これが決着なのかと頭の中が疑問だらけである。
「土御門、どうなってんだ……? 俺達は狙われてたんじゃないのか?」
「あぁ、それは間違いないな。でも安心しろ、もうこの事件は終わりだ。
カミやんも五和も誰も死んでない、ハッピーエンドってヤツだぜい」
「納得がいきません、上条当麻と五和は実際に死ぬ直前まで追い詰められていました。
それなのに黙って帰すなんて……あなたは何を考えているんですか!?」
「もう一度考えてみろよ、オレ達の目的は何だ? あの女を倒す事か?」
「それは……」
「カミやんと五和が生きている、そしてもう狙われる心配は無い。
目標達成、勝利条件を満たしたんだ。これ以上何を望むっていうんだ?」
「しかし、狙われないと決まった訳では」
「それはオレが保証する。学園都市にも魔術組織にも通じてる土御門さんが言ってるんだぜい?」
「……土御門、信用して良いんだな?」
「おうよ、今回のは嘘じゃねえ。だから……もう倒れて良いんだ」
「そっか……ありがとな、後は……頼、ん……」
言葉を最後まで言い切れないまま、上条はその場に倒れた。
「か、上条当麻!? 大丈夫ですか!?」
「無理もねえよ、ボロボロの身体で五和を護るために倒れないようにずっと気を張って立ってたんだ。
それは五和も同じ、カミやんを護ろうと必死でな。……今だけは何も考えず寝させてやろうぜ」
上条の倒れた場所は五和の隣であった。そして二人は並んで、傷だらけのまま眠る事にした。
215Res/205.83 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。