93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県)[saga sage]
2011/11/15(火) 04:32:40.72 ID:6KoBeL+Do
その建物には窓が無かった。
学園都市の中に悠然とそびえたつその建物の一室に土御門元春は居た。
土御門の前には巨大なビーカーが存在しており、その中から手術衣の様な服を着た者が土御門に視線を向けていた。
「どうした、何の目的も無くここに来たという訳でも無いのだろう?」
「……幻想殺しをどうするつもりだ」
「君にしては珍しいな。あまり感情には流されない人間だと思っていたのだが」
「オレの話はどうでも良い、質問に答えろ。答える気が無いのなら……今すぐ入れ替わりを解除しろ」
声こそ静かであるが、その鋭い眼光からは怒りの感情が窺える。
しかし、土御門の要求に対してもその者はただ平坦に答えを述べるだけだった。
「私が入れ替わりを起こした、と言った記憶は無いが。どうやら君は私が全ての発端だと思っているようだな」
「今更そんな事を聞きたくてここに来た訳じゃない。お前の狙いを理解しようとも思わない、ただ元に戻せと言っているだけだ」
「精神の入れ替わり、その様な特殊な状況を私が生み出せると本気で思っているのか?」
「あぁ、その通りだ。精神が入れ替わった状態で幻想殺しがどうなるか……それを調査するのが目的だろう」
「確かに、特定の状況下で幻想殺しがどの様な効果を見せるかは興味深いな。あくまでも興味でしかないが」
「……元に戻す気が無いのなら、せめてどうやったかだけでも言え。
言わないのならイギリス清教に全てを任せて解除の方法を探す、分かったな」
これ以上話しても無駄と判断し、土御門は部屋の出口へ向かって歩き出す。
しかし、背を向けた土御門に対しその者は一言こう述べた。
「――『御使堕し』。天使とやらが引き摺り下ろされた際に起きる副作用、だったか」
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