過去ログ - 女教師「折角のクリスマス・イヴだし、付き合ってあげる」
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21:nu[saga]
2011/11/10(木) 21:23:11.54 ID:3DymN/oc0
神社は予想通りの盛況で、大勢の人がごった返していた。
その人混みの中、僕は初恋の子を見つけていた。
その子は知らない男と手を組んで、楽しそうに神社を巡っていた。
見つけない方がよかったってその時は思ったけど、
よく考えればその時にその子を見つけさせてくれたのは、
ひょっとすると神の思し召しってやつだったのかもしれない。
少なくとも、何も知らずにその子に告白して玉砕してたよりは、数段はマシだろう。

どうしようもなくやるせない気分になったけど、
僕は大きく溜息を吐いた後、一応初詣を終えてから家に帰った。
何となく分かっていなくもなかった。
多分、いや、きっと、僕はその子の恋人に値しない人間なんだろうなって。
だから、思ってたより衝撃は少なかった。
勿論、数日間はその子の幸せそうな笑顔を思い出して、
思わず大きく嘆息しちゃうくらいの事はしてたんだけど。

小学生の頃はおぼろげだったけど、
中学に上がってから完全に自覚し始めた事がある。
それは僕の容姿や性格は、
女子にとってあんまり好ましい物じゃないらしいって事実だ。
自分の外見を不細工と嘆いてるわけじゃないけど、
どうも周囲の女子の反応を見る限り、少なくとも僕は美男子の部類じゃないらしい。
いや、外見だけならまだしも、僕は性格的にも女子に受けが悪いようだった。
幼い頃からよく読書をしていたせいなのかどうなのか、
理に適わない女子の行動に冷静に口出しをしてしまったり、
たまに真面目に過ぎる反応を見せてしまうのも、彼女達にはつまらなく見えてるみたいだ。

それは仕方が無い事だとも思う。
僕自身、自分は多少面白味の無い人間だって若干思ってる。
授業の自習時間中、周囲が騒ぐ中で、
真面目に勉強してる自分自身に苦笑したくなった事も一度や二度じゃない。
その性格だけは変えるわけにはいかなかった。
母さんに迷惑を掛けるような人間にはなりたくなかったから。
だから、その事について、後悔はしていない。
僕は間違っていないはずだ。


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