36: ◆r4vICyDKLo[saga ]
2011/11/18(金) 01:36:28.49 ID:r4fQQnmt0
固法「な、何を言って……」
心理「ここまで言っても分からないの?
あの人はちゃんと自分の過去に向きあった。だけど肝心なあなたの方はどうなのかしら?」
コツッ、と一歩。
固法「わ、私は……何も」
心理「嘘」
コツッ、とまた一歩。
少女はゆっくりと、しかし確実に固法に近づいてくる。
心理「私に誤魔化しは通用しないわ。あなたの心は他の人と違って興味深くて、
―――そして醜い軌跡を描いてる」
既に固法の目の前まで迫った少女は、固法の胸を指差してそう言い放った。
固法「みに、くい……?」
心理「そう。たいていの人はね、自分を中心にして同心円状に他人が位置しているの。ちょうど恒星と惑星みたいにね。
そしてその『円』の半径が心の距離ってワケ。
つまりその人と自分の心の距離――距離単位が縮まればその人の『円』は小さくなり、逆に遠くなれば大きくなる」
固法「…………」
心理「ここで覚えておいてほしいのは、どんなに他人との距離単位が変動しようと、
『自分が中心である』という一点は揺るがないってこと。
それもそうよね?だれだって自分が一番かわいいに決まってるもの」クスクス
長々と自分の能力を説明する少女。
一方、固法には彼女が何を言いたいのかが未だに見えてこない。
が、それもつかの間のことであった。
心理「だけどあなたは違う」
固法「!」ビクッ
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