過去ログ - 垣根「アンタが好きだよ、固法」
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39: ◆r4vICyDKLo[saga ]
2011/11/18(金) 01:38:27.64 ID:r4fQQnmt0

固法「どう、して……」

心理「これが私のもう一つの能力。私の能力のもう一つの側面、と言った方がより正確かしら」クスクス

固法「側面……?」

心理「そうよ。私は人と人の距離単位を見透かすだけじゃなく、
   自分と他人の距離単位を自在に操作できるの。
   たとえば、今の私とあなたの距離単位は15。あなたのルームメイトさんと同じ距離にある」

固法「そんな……」

心理「面白いでしょう?あなたが時間をかけて築いてきた関係なんてこんなものよ。
   私の能力で塗り替えられる程度の、ね」

固法「…………っ!」

心理「理解していただけたかしら?
   あなたの感情は私が作った嘘だけど、私の能力は嘘じゃない
   もちろん、私の言うこともぜーんぶホントのこと」

固法「は……あ……」

心理「……ぐうの音も出ない、と言ったところかしら」クスッ

少女はこの状況を心底楽しんでいるようだった。
そして固法には、最早彼女に反論する気力も残っていなかった。

心理「どこまで話したかしら?……ああ、あなたの想いは取り換えの利く代用品ってトコロね」

固法「…………っ」

足元がグラつく。
今まで立っていた場所が、まるで泥の底なし沼になってしまったように。

心理「まぁ、しょうがないことだと思うわ。『女の恋は上書き保存』って言うし。
   だけどあなたの場合は二つのウィンドウを使って複数のファイルを同時に開き続けているような状態ね」

固法「…………やめて……」

心理「保存して決着をつけもせず、上書きして前を向こうともせず、
あなたはいつまでもダラダラと二つのドキュメントを弄り続けている」

固法「……イヤ…………」

心理「勿論、あなたの心のありようはあなたが決めることだから私は口出しはしないわ。
   だけど…………」




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