過去ログ - 生徒会長「――キスがしたい」 男「……ああ、良いぞ」
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44: ◆1IahjnNtgQ
2011/11/26(土) 11:57:55.59 ID:oZJ46TCuo
女「……ねえ、男」

男「ん?」

女「ちょっと変な事、聞いても良いかな」

男「やけに真剣だな。どうしたんだ?」

女「あのね、えっと……その……なんて言えば良いかな。
  うーんと…………私がさ、男に何か出来る事ない?」

男「……いきなり何を言い出すかと思えば、どういう意味だ?」

女「私って馬鹿だからさ、気の利いた言葉とか行動とかできなくて……。
  だから、男に言ってほしいの。私が男に出来る事。なんでも良いからさ」

男「何を言ってるんだか……」

女「私は本気だよ。命令でもなんでも、男の言う事をなんでも聞く」

男「……本当にどうしたんだ、女?」

女「男が起きてからね、ずっと考えてたの。私が男にしてあげれる事って何かなって。
  でも、私が思いつく事っていったら、男のお見舞いとか林檎を剥く事とか、そんな小さい事ばっかりでさ……。
  なんかこう、ちゃんと男の役に立てる事をしたいの」

男「どうしてそんな事を考えたのかさっぱりなんだが」

女「だって、男は命の恩人だもの。
  それに、男は答えてくれなかったけど、今まで私の都合が良いように物事が運んだのって、男のおかげだと私は思ってる。
  私は恩を受けてばっかり。だから、男に恩を返したいの!」

男「そんな事なんて気にするな。俺はいつも通りのお前で居てくれたらそれで良いぞ?」

女「それじゃダメなの! そんなのじゃ一生を掛けても返しきれない!!
  だって、色々な事を影から支えてくれてて、その上に命まで助けてもらったんだよ!?」

男「だから、気にするなって」

女「気にするよ!」

男「……俺はさ、お前が笑顔で居てくれたらそれで良いんだよ」

女「ダメだよ、そんなのじゃ……。全然返せれないよ……」

男「……はぁ。本当にそれだけでも充分過ぎるんだって」

女「私が納得できない」

男「どうするかなこりゃ……。むー……………………」

女「なんでも良いよ。どう足掻いても無理な事以外なら、なんでもやる」

男「……そうか。なら、一つだけあるな」

女「何?」

男「俺の……――」

女「?」

男「――……俺の事は気にしないでくれ」

女「だから、それだと――!」

男「記憶、無いんだよ」

女「――意味が……え?」

男「女の記憶だけがさ、無いんだよ。だから、感謝とか言われてもしっくりこないんだ」

女「嘘……」

男「本当なんだよな、これが」

男「だから、いつも通りでいてくれないか?」


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