過去ログ - 生徒会長「――キスがしたい」 男「……ああ、良いぞ」
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62:あけでとう。今、最高に鬱。良いモノが書けそう。 ◆1IahjnNtgQ
2012/01/01(日) 06:56:01.95 ID:nAv9Ll3wo
女「じゃあ……友ならどうするのよ……」

友「え――?」

酷く冷えた声色で、彼女は言った。

女「友なら、どうする?」

友「女……?」


急変。
まさしくその言葉がそのまま当て嵌まるような豹変振りだった。
彼女の全身を強張らせていたはずの緊張は弛緩しきってしまったかのように脱力し、目には光が一切灯っていない。
希望を捨てたような人間。そう言っても良いくらいだった。


女「悪い頭で必死で考えて、男を、友を辛くさせたくなくて、どうしようかってずっと悩んでさ」

女「まるで山積みになった洗濯物みたいで、何をどうしたら良いのか分かんないから、足元から片付けようとするのに片付かない。洗っても落ちないの」

女「重いかもしれないけど、友は私の大切な人。友が拒絶するまで、ずっと私の大切な人」

女「だけど男は違う。男は元気になったら今までと同じように――とまではいかなくても、それに近い状態で収まる」

女「命はとっても重いもん。同じように私の命を捧げる位じゃないと返せれない。でも、それは無理って分かってるし、男もそんなのを望まないって分かってる」

女「だからせめて、男が元気になるまでの間くらい――せめてそれだけの短い間だけでも、世話をしなきゃって思った」


ゆらり、と女は死人のように友へ近付いていった。


女「私の考えた事、やった事、そんなに間違ってたかな……」


力無く首を傾げ、友の瞳を覗き込む彼女。
感情の無い人形のようなその動きに、彼は少しだけ怖気付いてしまった。


友「っ……! 間違ってたかどうかなんて、分からない……」

女「だよね。私も分かんないや」

友「でも……僕なら女と同じ行動にはでないよ」

女「――へぇ?」

友「僕が女の立場なら、まずは女に頼ってた!」

友「僕だって頭が良いわけでもなんでもない! だけど、分からない事とか、自分一人じゃ解決できそうにないものが目の前に立ち塞がってきたら、僕は女に頼る!」

友「それでも解決しないなら会長にも頼ったと思う! 僕は弱いし馬鹿だ! だから頼るしかないんだよ!」

友「1しか数字がないならずっと1だよ! だけど、1+1は1じゃない! 1になるって事は無いんだよ!!」

女「…………」

友「一人で……抱え込まないでよ……。僕は、女の隣に居るって決めてるんだから……」

女「……やっぱり、馬鹿だね」

友「う……で、でも――」

女「ううん。私の事。私って、馬鹿だよね。本当に……」

女「近くに頼れる人が居るのに……友の言うように一人で抱え込んじゃって、それで空回って……本当に馬鹿」

友「女……」


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