過去ログ - 魔王「覚悟するがよい、魔王よ」
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865:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2012/01/12(木) 05:23:23.24 ID:inKctqE40
どうしてまだ笑顔で話しかけてくれるんだ。優しくしてくれるんだ。
わけが分からないし、そうしようとする考えが全く理解できない。

こいつは俺に何を求めているんだ。本当は俺を心の中で嘲笑っているんだろ。
糞っ垂れな俺に優秀な自分が優しくして、話しかけて、優越感に浸ってんだろ。


「そうなんだろ!?」


言えるわけがない。俺はマジで臆病な阿呆だ。

ある日のこと、俺は外をうろついていると妹を見つけた。
この野郎、どうせ町のみんなからチヤホヤされて楽しんでるんだろう、だなんて思いながらずっと見ていた。

違った。

コッソリ妹の話に聞き耳を立ててみたんだ。するとあいつはずっと俺の話を友達にしている。


妹「お兄ちゃんはすごいんだよ。強くて、カッコよくて、話も面白くて」

女s「えぇ……でもぉ」

妹「みんなが思ってるような人じゃないんだよ」

男「そんな事ないだろ。あいつ何考えてるかわかんないし、変だし」

女「わけ分からないよね」

妹「変じゃないよ。それに、お兄ちゃんがどういう人なのかわからないのは」

妹「みんながお兄ちゃんを知ろうって気がないからでしょう? お兄ちゃんは知ってもらおうとしてたよ。昔から」

男・女「?」

妹「えっとね、お兄ちゃん不器用だから……でも頑張っててね…!」


俺は情けなくなった。

同時に、妹へ恋した。



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