36:にゃんこ[saga]
2011/12/01(木) 22:27:10.92 ID:ldGDoDOY0
また、ちひろちゃんと視線が合う。
今度はどうにか視線を逸らさず、ちひろちゃんに向けて精一杯苦笑してみせる。
それが上手く出来たか分からないけど、
ちひろちゃんはワタシに軽い苦笑を向けてくれた。
先生達の駄洒落のつまらなさが、
ワタシとちひろちゃんの心を少しだけ繋がせてくれたのだ。
出来る事なら他の事で心を繋がせたいが、今はこれがワタシの精一杯だった。
でも、上出来だと思いたい。ワタシにしては、どうにか上出来だと。
「そういえば沢渡?」
笑い終わった堂郷先生が小さく首を傾げて沢渡さんに訊いた。
突然話を振られて少し動揺した様子になったけど、
すぐに平静に戻った沢渡さんが堂郷先生に訊ね返す。
「何ですか、先生?」
「そっちの子は誰なんだ?
うちの学校の生徒じゃないよな?」
そっちの子と言うのは、ちひろちゃんの事だった。
ちひろちゃんてっきり沢渡さんと同じ高校だと思っていたが、どうやら違っていたらしい。
堂郷先生が学校の生徒全員を覚えてるとは言い切れないけど、
自信満々に「うちの学校の生徒じゃない」と堂郷先生が言うからには、多分本当に違う学校の生徒なんだろう。
「あ、そうですね。
確かにちひろちゃんはうちの高校の生徒じゃない、ので。
ちひろちゃんはですね……」
沢渡さんの言葉は毅然とした表情のちひろちゃんが継いだ。
「三次ちひろです。高校一年生で、普段は横須賀の汐入に住んでます。
ふうにょんとは幼馴染みで、ふうにょんに会いに竹原に遊びに来ました。
よろしくお願いします」
しっかりした自己紹介だった。
堂郷先生も春日野先生も感心した様子で、
ちひろちゃん……三次さんの自己紹介を聞いていた。
でも、三次さんも同級生だったのか。
三次さんは沢渡さんのお姉さんみたいに見えたけど、
それは単にワタシが最初は沢渡さんを中学生と勘違いしてたからかもしれない。
沢渡さんがネギシ先輩の妹のみなもちゃんと同い年くらいに見えてたから、
三次さんが必要以上に大人びて見えただけなんだろう。
今更だけど、言われてみると、
沢渡さんと三次さんは仲の良い同級生以外の何物でもなかった。
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