過去ログ - 梓「手、繋いでいいですか」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:02:35.85 ID:iCVRijr50
澪先輩が持っていたシャーペンの芯をカチカチ言わせる。
勉強していたらしく、ノートと教科書を閉じると「そうだな」と言ってカップに口をつけた。
ムギ先輩は私がいつも座る椅子の前にお茶を置いてくれながら、「楽しみ〜」と満面の笑みで言う。

「今年ももうそんな時期かー」

律先輩が私から手を離しながらしんみりとしたように言った。
私はあ、と思わず律先輩と澪先輩の二人を見比べてしまった。
去年の唯先輩の風邪と、そしてもう一つ、リズム隊の二人の雰囲気が悪くなったことを思い出す。
今年はあんなことないよね、と二人を見るけど、当の本人たちは気付いていないどころか思い出してすらいないようだった。

少しだけほっとする。

「学祭かあ、今年は何やろっか?」

唯先輩が蜜柑を食べながらわくわくとそう言った。
私はいつもの席に座りながら、「何か新しいことやりたいですね」と言ってみる。
唯先輩と律先輩が「おぉ」と声を揃えた。
この会話の中に入りたくて何となく言ったことだったので、本気にとられたことに少し驚いてしまった。

「でも新しいことってなんだろ」

「ふーむ」

唯先輩と律先輩が首を捻る。
私も言い出した限りは何か言わなくちゃと思って考えてみるけど、正直何も思い浮かばなかった。

律先輩が「新しい曲作るとか?」と漏らしたとき、突然澪先輩が待っていたかのように「それなら!」と立ち上がった。


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