114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[sage]
2011/11/24(木) 03:27:34.66 ID:uFOG1DQZo
「不条理落ちというかびっくり落ちというか、これはいささか教訓じみた怪異譚でね。善
良なだけの人間なんて存在するはずがなく、優しさなんてのは、とどのつまりは上っ面の
上澄みに過ぎない。必ずその裏がある――光があれば闇があり、赤があれば青があり、白
があれば黒がある。猫はただのきっかけに過ぎない。理由が問題ではなく、きっかけこそ
が問題なのさ」
と、忍野はそう説明した。
猫である必要があるのかを僕は訊いたが、忍野はわかりきったことを説明するように、
・ ・ ・
「そりゃ、猫ってのはかぶるもんだからだろ」
と言った。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「委員長ちゃんだって、猫をかぶっていたということさ――善良で、公平なだけの人間な
んていないということだ。むしろそうであろうとし続けるからこそ――ストレスがたまっ
ていくんだ」
黒々とね。
忍野はそう言っていた。
黒さ。
僕が無意識に目を逸らしていた――翼ちゃんの、羽川翼の暗黒面。
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