18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 01:24:41.55 ID:uFOG1DQZo
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午後一時。なんとか正常な肉体、及び精神であることを必死に説き、僕はなんとか阿良
々木家から脱出することに成功した。特に精神面においての説得がかなり難しかったが、
しかし、さすがに今日一日中、下手すれば、ゴールデンウィーク中「看病」をされるのは
僕にとってかなり恥ずかしいことであった。「ゴールデンウィークの悪夢は妹に看病され
つづけていたことでした」なんて、オチの物語は僕だって読みたくはない。
それにしても、まったく、阿良々木家の「看病」は恐ろしい。
体調の悪い者は一切動くな。という、教えでも施されているのだろうか、りんごは「ミ
キサーなどという不衛生な機械で、兄さんに飲ませるわけにはいかない」と、火憐ちゃん
の手によって細かくすりつぶされたジュースとなり(それは不衛生ではないのかと突っ込
んではいけない。その分彼女の優しさが入っていると思えばいい)、おかゆは「スプーン
なんて重たいものをお兄さんに持たせるわけにはいけない」と、月火ちゃんが甲斐甲斐し
く、一口一口僕に食べさせてくれた(その際、毎回月火ちゃんは馬乗りになるのだが、
そっちの方が重いのではないかと、突っ込んではいけない。その身体には彼女の優しさが
詰まっていると思えばいい)。
さすがに、この僕もこれは恥ずかしいと思い、少々食べてその場は済まそうと思ったの
だが、彼女らの手によって作成されたおかゆとりんごジュースは芸術品といっても大差な
い。いや、むしろこれこそが芸術なのだとでも言わんばかりに美味だったので、少々食べ
るという計画は頓挫、少々食べ過ぎるという結果になってしまった。
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