50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 01:57:55.78 ID:uFOG1DQZo
文字通りの、人間離れした回復力――そしてこの回復力は、場合によっては他者に適用
することもできる。
血やら唾液やらの体液を相手の傷口に塗布することで――塗りたくることで、その怪我
の治療をすることが可能なのである。
唾をつけておけば。
舐めておけば治る――である。
僕は一通り、傷口を舐め終えると、「一応、ガーゼ貼り直しといた方がいいよ」と、言った。
しかし、なんだか、出来レースみたいだな……。
全部が全部翼ちゃんの掌の上って感じ。
「いきなり怪我が治ってたらおかしいしさ。怪我をしてる振りだけはしておかないと――」
「親が不審に思う?」
翼ちゃんが僕の台詞を先回りした。
そして更に、
「思わないよ」
と言った。
「そういう人達じゃないから。私が髪をばっさり切っても、あの人達は気付かないんじゃ
ないかな。多分あの人達は――私の顔も憶えてない」
「……家まで送っていこうか?」
「いや、いい」
翼ちゃんは、あっさりと――厳しく拒絶した。
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