過去ログ - 黒子「……好きにすれば、いいですの」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岡山県)[sage saga]
2011/11/26(土) 01:20:22.22 ID:Cp32iA0do
「大丈夫か?」

「う、うん」

 左隣に腰掛けた上条の問いに、美琴は赤い頬のまま頷いた。

 基本的に休日に遭遇することがなかったせいで、完璧に油断していた。

 その上に今朝の夢である。

(し、静まりなさいって、この・・・)

 ドキドキと胸は鳴り止まないが、それを悟られるのも恥ずかしい。

 美琴は膝の上に缶ジュースを持った姿勢のまま、静かに深呼吸を繰り返した。

「……」

 ちらり、と目だけ動かして上条の方を伺う。

 上条は背中をベンチに預けながらもこちらを見ていたらしい。

 目があった。

「!」

 ひゅぼっ! と美琴の顔が燃え上がり、またも俯いてしまう。

(なななななな、なんでこっち向いてんのよ!)

 頭の中では威勢のいい言葉が出るが、口はまったく動いてくれない。

 それというのも、唇を意識してしまっているからだ。

「……」

 上条が首を傾げる気配がする。

 周囲の気配に敏感になってしまう電撃使いの特性。しかも、学園都市最高の敏感さが、いまは物凄く恨めしい。

(な、何か言わないと。何か……)

 えーとえーと、と話題を探して頭の中をひっくり返すが、普段は明晰な頭脳もこの時ばかりはうまく動いてくれない。

(話題話題話題……きょ、今日はいい天気ねー……って、そんなの絶対変に思われる! コイツのことだから思わないかもだけど、もおおおおお!)

 支離滅裂もいいところの自問自答。いや、混乱と言ってもいい。


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