過去ログ - コウ・ウラキ「おい、そろそろ目を覚ましてくれないか?」
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2:名無しLT ◆BiueBUQBNg[sage]
2011/11/26(土) 19:11:34.11 ID:2DtEXX9no
 〈proscript〉

 以下の著述は、私がドーア・マウンテン校講師となるにあたり、非常勤講師として名前だけは登録している
バクツ大学に自著として提出した歴史読み物「アンドロメダ戦記」の、オリジナルである。
 ここで記されている事実が公となった場合の社会的影響に鑑み、事実を相当の割合で改ざんしたものを提出、
かつ出版した。結果として洛陽の紙価を高めたのは望外の喜びである。が、いずれ真実が明るみに出たとき、
私が歴史の偽造者のリストに名を連ねるのは心外である。
 そこで、アンドロメダ辺境伯閣下の助言に従い、ごく限られた信頼の置ける人々に対し、歴史の真実
を伝えるべく、旧時代的に紙面にプリント・アウトしたものを製本し、配布するものである。

所謂「第2次宇宙大戦」或いは“第4次世界大戦”の名で知られるかの大戦争が如何なる理由で
勃発し、どのような経過を辿り、そして終結をみたか、定説に疑問の余地は無いものとされている。
                                           レス・プブリカ
 しかし、グラナダ宣言の廃棄及びフォンブラウン条約締結さらには 帝 国 憲法の制定において、
  プリンケプス
初代筆頭元老ダイクン大公の果たした役割については、真実は一般に知られているものの反対である。
畏くも皇帝陛下の知ろしめすこの秩序は、彼により設計されたものだ。私は当初、このことを記録するために
「アンドロメダ戦記」を執筆した。
 これは教科書を大きく書き換え、博物館を改装する必要があるような種類の者ではない。が、これを
公にすることによって現在保たれている秩序が深刻な心理的打撃を受けるであろうことは、読了して
いただければ感得されるはずだ。
 私はこの記録を、最低でも20年は封印する予定である。

 まずは、辺境伯閣下が公国において頭角を顕すきっかけとなった事件からとりかかるとしよう。
この章については市販されているバージョンと変更はないため、読み飛ばしても構わない。



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