過去ログ - さやか「トイレの壁にほむほむがビッシリと……」
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651:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/24(土) 08:18:54.81 ID:FP2o/qkoo
 
 
 
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そしてクリスマス・イブ。
ほむほむ病はもはや手の施しようも無いほどに進行していた。
栄養失調も深刻だった。それが病の進行をさらに早めていた。

白まどが言った。

「マドォ…コドモ……ホムラチャン……」ワタシヲ…タベテ

腐っても稀少種の肉なのだから、今の私たちには精一杯のご馳走でしょう。

だから私を食べて。

そう白まどは言った。


「ホムゥゥ…マドカァァァァ……」ダメダヨォ… シクシク
「ホミィィィィィ…ホミィィィィィ…」オカァサンシンジャイヤ… ポロポロ

悟りきったような表情の白まどが細い首筋にその手をかける……

「マドカァァァァァァァァァァッ!!!」イヤァァァァァアァッ!!!

そこへ、

「……こっちはなぁ!! クリスマスに独りだってのに、イチャイチャしやがって!!」

一閃。雨傘が禍々しい軌跡を描き、闇を裂く。

「ホムラチャン!!」アブナイ!!
「ホミィィィッ!!」オカーサン!!

「ホ!?」



「「ビャッ!!!」」パァン!

「ホ…ホムァ……」プルプル…

「チィッ……一匹残ったか……」ギロリ

雨傘の切先からは――ふたりのほむエキスが、臓物が、滴っていた。

「ホビャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」

りぼほむは二人の死骸(とは呼べない程に半壊したソレ)を連れて逃げ出した。

幸か不幸か、今日はクリスマス・イブ。
往来はカップルや家族連れで賑わっており、上手く追手の目をくらますことができた。

道を行き交う人間たちは誰もこちらなど気にしない。
自分たちの幸せで一杯なのだろう。

裏道へと逃げ込む。

「マッ…マドカアアァッアアッァァアッ……ゴッゴゴドモッォオオォッォォォォォォォオオッッッ…」エグッ…エグッ……

かつて最愛の家族だったソレを前にして、声を押し殺して泣き喚く。
大粒の涙が次から次へと溢れ出て、頬をなぞる。
仲間も、家族も、大事なものを何一つ守れなかった自分。
どうしようもないくらい無力な自分。

「ホッホ、ングゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…………」ゴメンネェェェェェェェ……

そして、ソレを口へと運ぶ。



今度こそ、守ってみせる。




 


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