過去ログ - 勇者「ハーレム言うなって」魔法使い「2だよっ!」
↓
1-
覧
板
20
879
:
◆3VOBH3KJAk
[saga]
2012/02/20(月) 15:32:43.43 ID:T3y4b9Dc0
(私が、愛するのは――――……)
下方で音が鳴った。誰かの足音が遠く下の庭木の茂みを掻き分けている。
その足音の正体が姿を現した時、彼女の胸は早鐘を打った。
足音の主は遥か下方で彼女を見上げていた。見知らぬ顔では無かった。
(今日もいらっしゃった、末の王子様)
この国の第十六王位継承者が、そこに居た。
屈強な巨体に、凛とした顔。
数年前、城内を散歩していた際に、稽古と称した暴力を受けていた彼を救ったことがある。
彼は王位継承者とはいうものの、妾の子であり、末の子であるので、実質はあまり権力の無い貴族と変わらない。
そんな彼であるから、他の王位継承者や城内の貴族達にそういった暴力や迫害を受ける事は少なくなかった。
その憂き目にあっている所を、丁度通りすがった彼女が貴族を諫め、彼を救った。
(それだけの事なのに――――……)
それ以来、彼は度々夜中にこうして彼女に会いに来た。
最初は彼女も夜這いかと身構えたりもしたが、その末王子はその茂みの中からこちらを見ているだけであった。
そして毎回、
(あ。今日も)
彼は、足元に花の束を置いて帰っていく。
彼女は、そんな彼にいつしか惹かれていった。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/594.47 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 勇者「ハーレム言うなって」魔法使い「2だよっ!」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1322413892/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice