過去ログ - マリーダ「了解、マスター」グラハム「マスターとは呼ぶな!」三機目
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216:>>1 ◆FnwJR8ZMh2[sage]
2012/03/15(木) 01:35:49.28 ID:gpZcGv6AO
 病室から足早に、それでいて静かに退出する三人
 ダリルは薬によって深い眠りについているのだが、誰に言われた訳でもなく、自然と彼等は静寂を重んじた

グラハム「……」

 最後に、小さな敬礼がフラッグファイターに送られる
 再び瞳に火を点した男からの、決意の表れであった

グラハム「マリーダ」

マリーダ「はっ」

 リディはすぐさま二人と別れ、部隊の仲間にダリルの無事を知らせに走っていった
 まだリディの背が消えぬ内に、堪えられなくなったようにグラハムが口を開いた

グラハム「もう、もしもの話などするな。想定も金輪際許さん」

マリーダ「!」

グラハム「異論反論、一切認めん。いいな?」

グラハム「付いて来いマリーダ。私がどれほど速度を上げたとしても、お前だけは隣にいろ」

マリーダ「……」

マリーダ「了解、マスター」

グラハム「良い返事だ」

 マリーダは、ふと思った
 以前のグラハムならば、戦場の死は兵士の常であると、其処まで深く考えはしなかっただろう
 いや、考えていたとしてもそれを見せなかっただけなのかもしれない

 それを自分やリディ、他々の部下に僅かでも垣間見せている
 優しさは得てして弱さに繋がる。その兆候は、確かに感じていた


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