過去ログ - マリーダ「了解、マスター」グラハム「マスターとは呼ぶな!」三機目
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◆FnwJR8ZMh2
[saga]
2013/02/07(木) 04:38:45.33 ID:J3/JFd5AO
フォン・スパークが言い放った直後、警報機が赤色灯と共に吼え出した。
敵襲、第一種警戒態勢を告げるときの声だ。
先ほどまでとは別種の慌ただしさが波のように伝わる。
騒然となっていく搬入路で、自分とフォン・スパークだけが、取り残されたように立ち尽くしていた。
デュバル「フォン・スパーク……お前は……」
フォン「おおかたフロンタルにヅダの量産計画でも打診されたんだろう。だがアイツはヅダを量産したりはしない、絶対にだ」
フォン「恐らく、あんたがその理由を一番理解してると踏んだ上で誘っている。誘った理由は知ったこっちゃないが、どうせろくでもない小細工の布石だろう」
フォン「少なくともヅダやあんたが欲しかったわけじゃあないのは確実だ」
デュバル「…………」
フォン「投げた賽は戻らない。あんたはもう一線を越えちまった」
フォン「だが、今ならまだけじめくらいはつけられる。努々忘れないことだ」
デュバル「けじめ……か」
フォン「選ぶのはあんただ。見届けさせてもらうぜ、ゴーストファイター」
彼は軽く肩を叩くと、警報にも負けないけたたましさで笑いながら去っていった。
けじめ。
それは果たして、何に対し何を為すことなのだろうか。
恐らくその答えは自分の中にしかなく、そしてそれは既に固まりつつあることで。
自分がヅダに乗って出来る、最期のことだとも解り始めていた。
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