過去ログ - マリーダ「了解、マスター」グラハム「マスターとは呼ぶな!」三機目
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◆FnwJR8ZMh2
[saga]
2011/12/09(金) 04:00:19.64 ID:x6ZGLcOAO
言いたいことを言い尽くしたのか、立ち上がるダリル少尉
自分は見上げるだけで立ち上がれなかった
自分の矮小さに気付かされたせいだろうか、恥ずかしくて膝に力が入らなかった
リディ「なんか、すいません……気を遣わせてしまったみたいで」
ダリル「気にすんな、だが無理だけはしてくれるなよ。うちの部隊は、昔っから無理する奴ばかり集まるからな」
ダリル「ハワード、ランディ、ヘンリー……みんな死んじまったよ。仲間が死ぬのは、イヤなもんでな」
リディ「……少尉……」
ダリル「さて、俺のお節介はおしまいだ」
ダリル「明日も早い。やるならほどほどにしとけよ」
リディ「あ…………」
垣間見えた、寂しげな笑顔
足早に消える、大きな背中
いなくなった後も、網膜にはその二つが焼き付いて離れなかった
グラハム少佐の悲しみは、マリーダ中尉が包み込むのだろう
マリーダ中尉の悲しみは、グラハム少佐が受け止めるのだろう
ならばあの人の、ダリル・ダッジの悲しみは誰が理解出来るのだろうか
不意に、そんなことが頭をよぎった
オーバーフラッグス設立前から少佐に付き従っていた、腹心の心中
諦観と信念の入り混じった、軍人故の決意
感じ取れたものは、今の自分が受け取るにはあまりにも重く
その日はトレーニングもしていないのに、酷く疲れたまま寝床に潜った
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