136: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2011/12/03(土) 00:20:01.05 ID:mAbJ85Uao
汚い廊下を進み、一番奥の部屋のドアを芳川に開けなさいと言われた。
指示通り扉を開くと、廃屋の様な外観、廃墟の様な廊下からは想像もつかない明るく小綺麗な部屋がそこにはあった。
どういう事かと思い、00001号は咄嗟に00002号の顔を見る。
00002号は嬉しそうに笑いながら、言った。
「ミサカ達は生きられるのですよ、とミサカは絶望に囚われるミサカ00001号に希望を与えます」
00002号は殺される為に生まれて来たと言われても、明るく元気な子だった。
それは自身の運命に立ち向かい、自分の命を諦めたくないという気持ちの現れだったという事を00001号は後から知る。
00002号は芳川のパソコンをハッキング、芳川がどちらかが死なない為に動き出した時にと用意した暗号化された文書を発見した。
暗号解読の鍵は芳川が毎日必ず二人にかける言葉の中にあった。
それを見抜き、解読。
そして*****・垣根帝督両名の実験拒否を確認次第の脱出計画を知る事となる。
そしてそれは00002号が暗号を解読した二週間後に実行された。
芳川は普段研究所では見せない様な優しい顔で貴女はもっと我儘になっていいと言った。
生まれてからここまでの出来事を振り返り、もう一度、三人の顔を見渡し00001号は思う。
――本当にミサカは幸せだ。
と。
――ミサカは殺されるのが怖かった。痛いのが怖かった。だからこの人たちも痛い思いや苦しい思いはして欲しくないです。とミサカは幸せを噛み締めます。
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