5: ◆hZ/DqVYZ7nkr[sage]
2011/11/30(水) 02:16:28.85 ID:facbNr1eo
〜〜〜
「ふ、不幸だァアアアア」
黒髪をウニのようにツンツンと逆立てた少年、上条当麻は夜の学園都市を全力疾走していた。
住民の八割が学生という街柄二十時をすぎると街中に人の影は少なくなる。
そんな薄暗い街中を電撃がパリパリと照らす。
「待ってって言ってんでしょーが!」
電撃を放つ少女、御坂美琴は殺さんばかりの勢いで上条当麻を追いかける。
「待てと言われて待つ奴はいねーよ!」
致死レベルの電圧を持った電撃を勘だけを頼りに右手で打ち消す。
「ほんっとうに鬱陶しい右手ね……」
右手によって、自身の攻撃が打ち消されるたび少女のストレスは溜まる。
「お前の攻撃は俺には効かねーんだよ!
いい加減俺に絡むのはやめてくれ!」
「やめろと言われて、やめるやつがいるかぁあああ!」
走りながらポケットからコインを取り出し、電撃を上条当麻の前方に落とす。
上条が一瞬立ち止まったのを確認すると自身の呼び名にもなっている『超電磁砲』を放った。
「……お、お前なぁ」
御坂と上条を繋ぐ道路はえぐれ、破壊された。
砂埃の中では上条が右手を突き出し、御坂を睨みつけている。
上条がなにやら文句を言おうとすると、ピーピーと機会音が鳴り響き、二人のみている風景は乱れた映像のように不安定な物になった。
そして街がいきなり消え、あたりは真っ白な空間に変わる。
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