825: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2012/02/16(木) 20:52:56.77 ID:/1Nh7+6to
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暗闇の中で一方通行は妹達一人一人に声をかけ続けながら病院へと一人一人運んでいた。
最初は調整槽のある部屋まで行っていたが、十人目くらいになると、佐天とベッドメイクをしていたインデックスが簡易ベッドを入り口に用意し、待っていた。
「ベッドに寝かせてくれたらあとは私が運ぶから」
それだけいうと、インデックスは一方通行から顔をそらした。
「……頼ンだ」
一方通行はその上に優しく妹達の一人を寝かせると、そう言い残し、自動ドアをくぐった。
―― 頭が痛ェ……。
原因は分かっている。
怖いのだ。
死んだ妹達を見るのが、何よりも怖いのだ。
だから、妹達の下へ行くのを、脳が拒否している。
死から逃げようと、このまま妹達の死を見たらお前は壊れるぞ、と脳がクラクションを鳴らし続けているのだ。
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