過去ログ - 一方通行「青紫色の携帯電話」
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826: ◆hZ/DqVYZ7nkr[sage]
2012/02/16(木) 20:55:23.88 ID:/1Nh7+6to

―― ダメだ。救える命のが多いンだから……ダメだ。

必死に逃げ出しそうになる思考を追い払う。

『もって半年』

打ち止めの台詞が頭をよぎる。

―― 半年……助けても、死ぬ……だったら、逃げても、いい、ンじゃ、ねェ、か……?

歩みを止めた。

うつむき、アスファルトをじっと凝視する。

―― 逃げても……。

『逃げるなよ!』

上条の真剣な声が、頭に響く。

「逃げるなよ」

今度は現実味を持った確かな声が耳に響いた。
顔をあげるとそこには上条……ではなく、垣根帝督が立っていた。

「上条がさ、病院に行くって言っておきながら風紀委員の支部にきてさ……『やっぱり、一方通行を救えるのはお前だけだ』って、芳川でもミサカ達でもなく、俺だけだって言ってさ……。
そんで、目が覚めた。お前にいくら拒絶されても、俺がお前を諦めちゃいけねぇんだよな……俺達は、同志を超えた家族だから」

にっこりと笑うと、行こうぜ、と妹達のいる場所を指差す。

この瞬間、一方通行を諦めるという選択肢を完全に排除したこの瞬間、垣根帝督は、ミサカ00001号の死から完全に復活したのかもしれない……。


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